認知特性の分類の本を読み、自分への理解が深まった


という本を読みました。
表題に「頭の良さ」とはありますが、認知特性のパターンを分類することがメインの本で、他人と比べての頭の良さに優劣をつけることを目的にした本ではないので、その点に関しては安心して読めました。

読みたいと思ったきっかけ

自分の生きづらさの理由の一部が、認知特性の片寄りによるものなのでは…? という疑念が前々からありました。
ただ、そういう物をテストしたり診断を受けるのは面倒な作業の塊であり、お金もかかってしまうので、結局行動する踏ん切りがつかずに過ごしています…。

そんな時、日頃から発達障害や育児について非常にためになるツイートをされておられるイシゲスズコさんがこの本をご紹介されているのを目にして、「新書本でのテストなら私にも負担なくできる!!!」と思ったのが購入のきっかけです。

イシゲスズコさんによるこの本に関してのブログ記事がこちら
非常に丁寧な感想を見て、自分の目的にも合っていそう~! と思えました。
家族でこういうテストをしてみるのも面白そうですね。

読んでみて良かったこと

まず、この本の本体ともいえる分類テストをやったことで、自分でも何となくわかっていた自分の得意苦手の凸凹感が理解しやすくなりました。
一度「そういうものだ」と分かってしまえば、次はそれを「活かす」「伸ばす」もしくは「苦手を克服する」方向に気持ちを集中できそうです。

この本で紹介されている認知特性の6つのパターンとは、
  1. 視覚優位者…写真タイプ
  2. 視覚優位者…三次元映像タイプ
  3. 言語優位者…言語映像タイプ
  4. 言語優位者…言語抽象タイプ
  5. 聴覚優位者…聴覚言語タイプ
  6. 聴覚優位者…聴覚&音タイプ
となっています。

で、自分の場合は案の定というか凹凸があり、
「写真タイプ」と「言語抽象タイプ」が平均より少しだけ高く、
「三次元映像タイプ」の認知特性と「言語映像タイプ」の認知特性が平均的、
聴覚系の認知特性の得点が低く、特に「聴覚言語タイプ」は平均の下限を下回っている、という結果でした。

簡易なテストなため過信はできないにしろ、自分としてはかなり「身に覚えがある」結果と感じられました。

私は耳から入ってくる人の会話を処理するのが苦手で、理解が追い付かないため会話についていけないことが多かったり、電話でのやりとりに非常に苦手意識があったりします。

一方で目から入ってくる情報、特に文字になると入出力が非常に楽になるので、仕事で教わる事はメモが欠かせません。
もちろん、メモを取ってもそれをずっと覚えていられるわけではないので、「頼む~~~!! 紙に書かれたマニュアルや注意書きの貼り紙をくれ~~~!!」という気分になりがちです。

最近は、忘れそうなことは自分で積極的に目のつく場所にメモを貼ってみたり、覚えにくそうな事は自ら「パソコンで私が表にしましょうか?」と言ってみたりしています。
「自分はすぐ覚えられるからそういう必要性を感じない」「わざわざ表にしたりするパソコン作業が苦手で、面倒」という人が多数だとしても、職場の他の人も覚えにくい、という場合もあると思いますし、自分の得意な作業で人の役に立てるならその方が良いので…。

認知特性が人によって違う、という事が分かると、こういう風に「得意を生かす」「苦手を補う」やり方を積極的に取り入れるモチベーションとして働くのがとても良いと思います。


また、「自分とこの人は認知特性のタイプが違うかもしれない」という視点が持てれば、無用な衝突を避けられたり、お互いにとって伝わりやすいやり方でコミュニケーションが取れたりするかもしれません。

自分との共通点や違いについて知っていくとっかかりとしての、他者理解のツールとしても使えるかもしれません。

自分について、気になったこと

で、認知特性については偏りがあるなあ…という事は分かったのですが、常識外れに特定の認知特性が弱い、という程の数値ではなさそうに思えました。
苦手だと言った音声言語でのやりとりも、日常に支障があるほど「無理」というわけではないと思っています(対面では、表情などの視覚情報に助けられているのかもしれませんが…)

ただ、認知特性以外の項目として語られていた、「ワーキングメモリ」や「遂行能力」などの能力が低い場合に出る問題に、自分が当てはまっている率が高い、と気づきました。
一般的にADHDの人はこれらの能力が弱い、と言われる能力でもあります。

自分が発達障害かどうかは自己判断できる事ではなく、医療的診断を受けてみるまでは断言できません(また、鬱などの他の要因で結果的にワーキングメモリが落ちる、という事もあると思います)が、私の生きづらさはここから来ているのか~~~!??!? と気づきました。

それらしいライフハックを勉強したり、能力を伸ばすよう気を付けて克服していきたいです…!!

本について、気になったこと

イシゲスズコさんも仰っていましたが、ジェンダー関係の記述がかなり「古い」「断定的」な形であり、あまり鵜呑みにはできない記述のされ方でした。
「男女脳がある」「男の子らしい育て方を、女の子は女の子らしい育て方を」という考え方が書かれていましたが、「それは…単純にジェンダーの再生産では?」という感想が否めませんでした。

子供は、大人の考える「性別らしさ」を大人が思う以上に気にしており、別に大人の考えるジェンダー通りの性格に生まれつくわけではありません。順序が逆だと感じています。
また、男女の脳に「個人差」と言える以上の大きな違いはないという見解が現代では一般的なようです。


本の感想は以上になります! 以下は日記的な内容です。

図書館に行きたい

読みたい本だ!→本屋で買う! という行動をやってて気が付いたんですが、私、図書館を利用した方が良いですね…………。

思いつく、図書館を利用するメリット
  • 本を購入しなくていいので、金銭面が助かる
  • 物品としての本を収納しなくていいので、収納面で助かる
  • 気になった本を買うかどうか悩まずに気軽に読める
  • 「良い本」だとされる本が予め選別されて用意されている
  • 締め切り効果があり、買って積んで読まない、という確率が減らせる

元々私は物品に対する所有欲が高い(=手元に置いて安心を得たい、不安が強い)性質でしたが、一人暮らしの為収納には限りがあり、ここ一~二年でようやく「よし! 電子書籍も積極的に取り入れるか!」と思い始めた所でもありました。
しかし、購入よりは図書館の方がより良い選択肢だ、と気づきました…。

今回購入した本は、「認知特性の診断テスト」があるという性質もあり、書き込みをした方が楽な本だったため、こういう場合は購入することに一応利点があるかな、とは思います。
(私は次に読み返す時のために、書き込み、ドッグイヤーなどの非常に「本を汚す」読書の仕方を敢えてすることがありますが、図書館で読むような本に当然この手段を取る事は出来ません)

フォロワーさんに教えて頂いた方法なのですが、「図書館で本を読んで、気に入って手元に残したいものだけを買う」という手段を取るのも良いかもしれません。

とか色々言っていましたが

Amazonでkindle unlimitedの二か月99円プランが年末年始限定で存在していることに気付き、加入して家に居ながらにしてプチ図書館気分を楽しんでいます…(笑)
さっき(良い本が選別されているという話)と言っていることが真逆ですが、kindle unlimitedは素人の人の作った自費出版のハウツー的な本がたくさんあるのも個人的には面白くて、ちょいちょい気になった本をチラ見したりしています。他では読めないので…。


来年はもっと色々と本を読みたいです!

コメント

このブログの人気の投稿

「言語化できるようになりたい」とは、どういう意味なのか

最近の日記

Twitterからのお引越し