京都薪能に行ってきた【日記】

 

以前から一度行ってみたい~と思っていた薪能。

薪能(たきぎのう)は、主として夏場の夜間、能楽堂、もしくは野外に臨時に設置された能舞台の周囲にかがり火を焚いて、その中で特に選ばれた演目を演じる能楽。(Wikipediaより)

コロナ禍で二年連続中止になっていた京都薪能が今年は開催されるということで、(第71回目)
今心身が元気だから行けそうだな、行ってみようかな? と思い、思い立ってチケットを購入。行ってきました!
ちなみに能は今まで一度も見に行ったことがありません。初心者。

私のHN「薪(たきぎ)」は、薪能から「薪」の文字をいただいて名乗っています。
薪能の存在を知った時に、とても神秘的で素敵な感じがして、印象に残っていて。
その後、薪という漢字の見た目や響きやイメージを大いに気に入って使わせていただいているのですが、
「元ネタ」である薪能も是非一目見てみたいな~、と思っていたのでした。






会場は平安神宮。この時点で荘厳さが凄い。

会場はたくさんの席があったのにも関わらず超満員で、薪能の再開が非常に温かく迎えられているのが伝わってきました。
コロナ前は能楽師さんが手売りでパンフレットを販売していたりしたそうです。

(というのを、能の開始前に狂言師さんが面白おかしく紹介してくれていました。
 狂言師さん、やってることは現代のお笑いにも通じるものがあるけれど、
 イントネーションや言葉遣いで古い時代っぽい雰囲気を非常に上手く表現していて、
 現代的な話を喋っても世界観を崩さず、それでいてちゃんと意味も伝わってくるのですげぇ技術だ…と感心していました)

あ、神秘的な神事なんだろうなと思ってたけど、これ俗っぽさもある商業イベントだ…!!! とこの時点で気付きました。
とっつきにくい神事なのではないか、と思ってたのは私だけで、気軽に見に来て正解だったっぽい!!!


私が行った日の演目は
  1. 観世流能《養老》水波之伝
  2. 金剛流能《龍田》
  3. 大蔵流 狂言《福の神》
  4. 観世流能《小鍛冶》白頭

能を見るのは初めてだったので、「わからん…わからん…」ってなりながら音声ガイドを購入して、解説を聞きながら能を見ていましたが、世の中の平和を願い祝福するような、めでたい構成であることはよく伝わってきました。神事っぽい!

龍田のシテの金剛永謹さんすごい良い声だった…。
重要無形文化財に認定されてたり紫綬褒章を貰ってたり、ベテランのすごい方らしい…。

薪能、夜中にやる能なイメージでしたが、開始時間の18時は日没前。
演目が一つ終わってから関係者の挨拶の後に薪に火が灯され、日がゆっくり傾いて暗くなっていくのと共に能を楽しめる、贅沢な時間でした。
最終的に日も沈み、火の粉がこれでもかというほど舞い上がる中で能を見られて、期待していた通りの神秘的な光景を見ることができました。


最後の演目、《小鍛冶》はゲーム「刀剣乱舞」の「小狐丸」の元ネタ。
音声ガイドの人も思いっきり「刀剣乱舞の小狐丸はこの《小鍛冶》から来ています!!」って紹介してくれてた…。
(しかもわざわざ、シテの童子が白髪姿になり、年功を積んだ神聖の高い仕草になる小書:特殊演出で演じられており、刀剣乱舞ファン層も狙っていきたい! 喜ばせたい! という意欲がよく伝わってきて、京都の人の商売っ気…!!)

どういう話か既に軽く知ってはいる、というのも理由なのでしょうが、この演目だけ何が起こってるか見たまんまで非常に分かりやすかったので(だってめっちゃキツネ…だって刀と金槌取り出して打っててそのまんま…)人気の演目なのは非常に納得が行きました。
「わかる」ってありがたい…。


ここに文章として書けなかった言語化できない色々な「体験しないとわからない事」が目白押しで、実際に足を運んでみて良かったなあ、と思いました。

会場に来ていた周囲の人たちの話に聞き耳を立てていると、屋外でやる薪能よりも、能楽堂で見た方が音響が優れていて、能自体を楽しむにはそちらの方が良いらしい。

私は能楽堂という物をそもそも知らなかったので、そういう事を知れたのも現地に足を運んだからだな~と思いました。興味を持てる事柄が増えていく。
そして実際に能楽堂に行ってみるとしても、比較して「こっちの方が本当に音が良い!」とか思うには、やっぱり自分で体験することが必要なわけで、無駄な体験ってないな~と。

これからも、行動を増やしていきたいです。




(おまけ)京都の鴨川。夜景や納涼床が綺麗。
写真に写っているのが三条大橋だったはず…。



***


ブログのカテゴリに「旅行記・体験記」の項目を増やしてみました。

去年の11月からブログをやっているのですが、今の今まで半年くらい、私は全然「旅行」みたいなことをして居なくてブログにも一切書いていなかった…!! という事に今さら気付き、結構びっくりしています。
(あと、私は秋冬に気分が落ち込んで動けなくなりがちで春には回復してくることが多いのですが、マジでそのパターンの行動を取っていることがよく分かる)

今後は少しずつ、自分の知らない場所に行き、初めての経験をするような行動の量を増やして行けたら良いな、と思います。


(この記事を書くのに1時間26分かかりました)

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